きさらづ野良制作室について

「野良」には、時代を超えて生き抜く力がある。

「野良という空間」を生かし、「野良という素材」を使い、「野良という働き方、生き方」を実践する。

きさらづ野良制作室は、「野良」という概念が、働き方や生き方を捉えなおすきっかけになると考えました。

「野良」とは

「野良(のら」と聞いて、どんなイメージを持つだろうか。

野良犬、野良猫、野良仕事、野良稼ぎ、あまりいいイメージがないかもしれない。

でも少し前までは、「待ちぼうけ」という唄の歌詞にあるように「ある日せっせと野良稼ぎ」が日常だった。でも経済発展を遂げて生活レベルが上がるにつれて、人々は野良仕事や野良稼ぎから遠ざかり、野良猫や野良犬は目に見えて減った。


「野良」から離れて

「野良」から離れた結果、我々はどうなっただろう。

確かにいろんな商品やサービスがお金を出せば買える便利な世の中になった。

だがその代償として、身の回りのものを自ら作るという生きていく上でとても大切な能力を失ってしまった。衣食住、更には趣味や娯楽に至るまで、生活における全てを「システムという名の主人」に頼る非野良的生き方が主流になった。


「野良しごと」をつくる

3.11の震災直後、一時的ではあるがお金があってもモノが買えない事態が起きた。我々が負んぶに抱っこだったシステムは思ったよりずっと脆弱だった。自分の生きる力の弱さを痛感し、このままではマズイと思った。

そして周りを見渡したら、かつては先人たちに様々に活用されていた資源や知恵が溢れていた。先人の知恵を生かしつつ、新たな「野良しごと」を作ろうと決心した。